2008年04月14日 01:20
ある日、春菜さんの従兄弟にあたる昭さんが、漁に出たまま行方不明になった。
その日は特に時化が酷かったわけでもなく、天候も良かった。
すぐに大がかりな捜索が行われたが、その消息はつかめなかった。
昭さんの家族は、藁をも縋るような気持ちで、近所に住む「おはらいさん」を尋ねた。
その「おはらいさん」と呼ばれる盲目のお坊さんは、昭さんが使用していた物を持ってくるよう、家族に告げた。
昭さんの使用していた箸を渡されると、「おはらいさん」は黙り込んだ。
何かを考え込んでいるような、探っているような雰囲気だった。
しばらくして、「おはらいさん」は口を開いた。
「海の中で、魚に足を食われている」
呆然としている家族に対し、彼は断言した。
「死体は、今日の夕方までには見つかります」
衝撃に打ち震えながらも、家族はお礼を言って退散した。
その予言が外れる事を祈りながら。
しかし、その日のうちに昭さんの遺体が発見された。
予言の通り、彼の左膝から下がない状態で。
その話を聞いた春菜さんには、思い当たる事があった。
昭さんが数ヶ月前に彼女の家に遊びに来た時、皆で撮影した写真があった。
その写真に写る昭さんの、左膝から下が消えていた。
嫌な予感がした春菜さんは、昭さんに注意を促したが、彼は気にしていない様子だった。
あの写真は、この事態を警告していたのだろうか。
(超-1 2008/「お払いさん」より改題)
※せんべい猫より
この話の原題は「お払いさん」という題名でしたが、”はらい”という言葉には”払い”・”祓い”の2つの漢字があり、講評でも何名かの方が変換ミスではないか、と指摘されていました。
しかし、どちらも適用される可能性があり、また、当事者でしか正解はわからないことです。
リライトにあたり、間違っている可能性のある”祓い”の字を当てる事を避け、その上で誤解を与える”払い”の字も使わない、という意味で、ひらがな表記にさせていただきました。
改題についてご理解いただければと思います。
その日は特に時化が酷かったわけでもなく、天候も良かった。
すぐに大がかりな捜索が行われたが、その消息はつかめなかった。
昭さんの家族は、藁をも縋るような気持ちで、近所に住む「おはらいさん」を尋ねた。
その「おはらいさん」と呼ばれる盲目のお坊さんは、昭さんが使用していた物を持ってくるよう、家族に告げた。
昭さんの使用していた箸を渡されると、「おはらいさん」は黙り込んだ。
何かを考え込んでいるような、探っているような雰囲気だった。
しばらくして、「おはらいさん」は口を開いた。
「海の中で、魚に足を食われている」
呆然としている家族に対し、彼は断言した。
「死体は、今日の夕方までには見つかります」
衝撃に打ち震えながらも、家族はお礼を言って退散した。
その予言が外れる事を祈りながら。
しかし、その日のうちに昭さんの遺体が発見された。
予言の通り、彼の左膝から下がない状態で。
その話を聞いた春菜さんには、思い当たる事があった。
昭さんが数ヶ月前に彼女の家に遊びに来た時、皆で撮影した写真があった。
その写真に写る昭さんの、左膝から下が消えていた。
嫌な予感がした春菜さんは、昭さんに注意を促したが、彼は気にしていない様子だった。
あの写真は、この事態を警告していたのだろうか。
(超-1 2008/「お払いさん」より改題)
※せんべい猫より
この話の原題は「お払いさん」という題名でしたが、”はらい”という言葉には”払い”・”祓い”の2つの漢字があり、講評でも何名かの方が変換ミスではないか、と指摘されていました。
しかし、どちらも適用される可能性があり、また、当事者でしか正解はわからないことです。
リライトにあたり、間違っている可能性のある”祓い”の字を当てる事を避け、その上で誤解を与える”払い”の字も使わない、という意味で、ひらがな表記にさせていただきました。
改題についてご理解いただければと思います。




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