2008年04月18日 23:36
寂しい夜道を、狩野君は口笛を吹きながら歩いていた。
すると、その口笛に合わせるように、もうひとつの口笛が聞こえてきた。
一定の距離を置いて、彼の後ろに付いてくる。
驚いて立ち止まり、あたりを見回すが誰もいない。
あの口笛も聞こえなくなった。
彼は再び歩き出し、試しに口笛を吹いてみた。
再び、もうひとつの口笛が付いてくる。
その口笛は、彼の口笛からほんの少し遅れていた。
どうやら聴きながら真似をしているらしい。
狩野君は、やめたら負けだと思った。
彼は曲のテンポを上げ、旋律が激しく変化する曲を吹き始めた。
すると、もう一つの口笛は徐々にミスをするようになり、ずれていった。
仕舞いには、スカスカとただ息を吹き出すだけの音になり、やがて聞こえなくなった。
「僕、口笛には自信あるんですよ」
狩野君はそう言って笑った。
(超-1 2008/「口笛」より)
すると、その口笛に合わせるように、もうひとつの口笛が聞こえてきた。
一定の距離を置いて、彼の後ろに付いてくる。
驚いて立ち止まり、あたりを見回すが誰もいない。
あの口笛も聞こえなくなった。
彼は再び歩き出し、試しに口笛を吹いてみた。
再び、もうひとつの口笛が付いてくる。
その口笛は、彼の口笛からほんの少し遅れていた。
どうやら聴きながら真似をしているらしい。
狩野君は、やめたら負けだと思った。
彼は曲のテンポを上げ、旋律が激しく変化する曲を吹き始めた。
すると、もう一つの口笛は徐々にミスをするようになり、ずれていった。
仕舞いには、スカスカとただ息を吹き出すだけの音になり、やがて聞こえなくなった。
「僕、口笛には自信あるんですよ」
狩野君はそう言って笑った。
(超-1 2008/「口笛」より)




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