2008年04月21日 03:56
宏美さん夫婦が購入した中古マンションの向かいには、市営のフットサル場がある。
そこでは夕方から夜まで、若者がフットサルの練習に励んでいる。
掛け声や歓声、ボールを蹴る音などがマンションにまで届いてくるが、宏美さんには不快に感じなかった。
むしろ、窓から中高生が練習に励む姿を見て、微笑ましく思う事が多かった。
ある夜、ドラマに夢中になっていた宏美さんは、醤油を切らしている事に気付き、近所のコンビニへ買いに行く事にした。
玄関を出た時、いつものようにフットサル場から賑やかな声が聞こえる。
玄関からでは、グラウンドの様子までは見えないが、照明が煌々と照らされているのが見えた。
頑張ってるんだな、と思いながらエレベーターに乗り込み、エントランスに着くと、妙な事に気付いた。
正面に見えるフットサル場は、真っ暗だった。
人がいた気配も、車が走り去る音もない。
自室の玄関からエントランスまで一分もかかっていない。
フットサル場の入り口先にある営業案内を見ると、午後十時まで、と書いてある。
携帯を取り出し、時刻を確認すると、間もなく午前零時になろうとしていた。
「時々うるさいかもしれないですが、あんまり気になさらないで下さいね」
不意に、転居時に管理人が行っていた言葉を思い出し、つい勘ぐってしまった。
まさか、こういう意味?
(超-1 2008/「フットサル場」より)
そこでは夕方から夜まで、若者がフットサルの練習に励んでいる。
掛け声や歓声、ボールを蹴る音などがマンションにまで届いてくるが、宏美さんには不快に感じなかった。
むしろ、窓から中高生が練習に励む姿を見て、微笑ましく思う事が多かった。
ある夜、ドラマに夢中になっていた宏美さんは、醤油を切らしている事に気付き、近所のコンビニへ買いに行く事にした。
玄関を出た時、いつものようにフットサル場から賑やかな声が聞こえる。
玄関からでは、グラウンドの様子までは見えないが、照明が煌々と照らされているのが見えた。
頑張ってるんだな、と思いながらエレベーターに乗り込み、エントランスに着くと、妙な事に気付いた。
正面に見えるフットサル場は、真っ暗だった。
人がいた気配も、車が走り去る音もない。
自室の玄関からエントランスまで一分もかかっていない。
フットサル場の入り口先にある営業案内を見ると、午後十時まで、と書いてある。
携帯を取り出し、時刻を確認すると、間もなく午前零時になろうとしていた。
「時々うるさいかもしれないですが、あんまり気になさらないで下さいね」
不意に、転居時に管理人が行っていた言葉を思い出し、つい勘ぐってしまった。
まさか、こういう意味?
(超-1 2008/「フットサル場」より)




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