2008年04月22日 23:33
津村さんが勤める介護施設に、本田さんという老人が入所している。
本田さんはことあるごとに、津村さんにこう訴えてきていた。
「夜中になると、ここにいる子供が押し入れに入ってくる」
本田さんの話によると、毎夜、どこからともなく子供がやってきて、室内の押し入れの中に入っていくのだという
赤い着物を着た、裸足で髪の短い子供だという。
もちろん、所内に子供は住んでいないし、夜には面会者やその家族が来ることもない。
彼には認知症の初期症状が出始めていて、妄想や幻覚の類ではないかと職員達は気にしていなかった。
ある時、津村さんが同僚とともに、別の入所者を連れてデイルームに行った。
すると、その入所者が窓の外を指さしながら言った。
「子供がいる、ここの子だ、ここの子だぁ」
「どんな子?」
「赤い着物を着た子かぁ」
窓の外には、人の姿はなかった。
それからも時折、「ここの子」の事を口にする入所者が、たびたび現れた。
そのいずれもが、赤い服の短髪の子供だったと、口をそろえて言っていた。
(超-1 2008/「ここの子」より)
本田さんはことあるごとに、津村さんにこう訴えてきていた。
「夜中になると、ここにいる子供が押し入れに入ってくる」
本田さんの話によると、毎夜、どこからともなく子供がやってきて、室内の押し入れの中に入っていくのだという
赤い着物を着た、裸足で髪の短い子供だという。
もちろん、所内に子供は住んでいないし、夜には面会者やその家族が来ることもない。
彼には認知症の初期症状が出始めていて、妄想や幻覚の類ではないかと職員達は気にしていなかった。
ある時、津村さんが同僚とともに、別の入所者を連れてデイルームに行った。
すると、その入所者が窓の外を指さしながら言った。
「子供がいる、ここの子だ、ここの子だぁ」
「どんな子?」
「赤い着物を着た子かぁ」
窓の外には、人の姿はなかった。
それからも時折、「ここの子」の事を口にする入所者が、たびたび現れた。
そのいずれもが、赤い服の短髪の子供だったと、口をそろえて言っていた。
(超-1 2008/「ここの子」より)




コメント
山際 みさき | URL | -
この話は
介護施設に勤める友人から聞かせてもらった話で、個人的には凄く気に入っているのですが。
何かうまく書けませんでした。
ごちゃごちゃと細かい事は書かず、せんべい猫殿のリライト作品の様にあっさり気味(!)に書けばよかった…のでしょうか。
難しいです。
( 2008年06月28日 22:56 [編集] )
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