2008年04月24日 23:29
和泉さんは高校時代、行きつけのカラオケ屋があった。
そのカラオケ屋は高校のそばにあり、ドリンク一杯無料、フリータイム六百五十円と格安だった。
ただ、そこには「出る」部屋があるという噂だった。
冬のある日、彼女はカラオケ好きの友達と三人で、いつものようにその店に行った。
いつも使用していた部屋が空いていなかったのか、彼女達ははじめて入る部屋に通された。
早速お気に入りの曲のコードを入力しまくり、順番で、時にはデュエットで、さらには三人で一緒に歌い続けた。
友達二人がデュエットを歌っている時、和泉さんは手拍子しながら、何気なく映像の流れる画面を見た。
画面にはうっすらと、室内の情景が映り込んでいるのだが、デュエットしている友達の隣に知らない女が座っている。
乱れた長髪の間から、白い顔が覗いている、
(出た!)
どうやら噂の部屋に当たったらしいと、和泉さんは悟った。
しかし、友人達はまるで気付かず、楽しそうにハモっている。
その二人に言い訳をして、彼女は早々と切り上げて家に帰った。
その夜、和泉さんは洗面所へ歯を磨きに行った。
洗面台の鏡を覗き込んだ彼女は凍り付いた。
鏡に映る自分の後ろに、あの女が立っている。
ついてきた。
覚悟を決めて振り返ったが、そこには誰もいない。
鏡に向き直ると、そこには自分の姿だけが映った。
しかし安心出来ない。
彼女は台所に行くと、体に塩を振りまいてから部屋に戻り、眠った。
翌朝、歯を磨く彼女の後ろには、あの女は映り込まなかった。
「姉ちゃん、俺も歯磨きするから寄って」
後から起きてきた弟に言われ、彼女は後ろに下がる。
寝ぼけ顔の弟は鏡の前に立つと、もしゃもしゃと歯を磨きはじめた。
鏡に映る弟と彼女の間に、あの女が立っていた。
(超-1 2008/「移動」より)
そのカラオケ屋は高校のそばにあり、ドリンク一杯無料、フリータイム六百五十円と格安だった。
ただ、そこには「出る」部屋があるという噂だった。
冬のある日、彼女はカラオケ好きの友達と三人で、いつものようにその店に行った。
いつも使用していた部屋が空いていなかったのか、彼女達ははじめて入る部屋に通された。
早速お気に入りの曲のコードを入力しまくり、順番で、時にはデュエットで、さらには三人で一緒に歌い続けた。
友達二人がデュエットを歌っている時、和泉さんは手拍子しながら、何気なく映像の流れる画面を見た。
画面にはうっすらと、室内の情景が映り込んでいるのだが、デュエットしている友達の隣に知らない女が座っている。
乱れた長髪の間から、白い顔が覗いている、
(出た!)
どうやら噂の部屋に当たったらしいと、和泉さんは悟った。
しかし、友人達はまるで気付かず、楽しそうにハモっている。
その二人に言い訳をして、彼女は早々と切り上げて家に帰った。
その夜、和泉さんは洗面所へ歯を磨きに行った。
洗面台の鏡を覗き込んだ彼女は凍り付いた。
鏡に映る自分の後ろに、あの女が立っている。
ついてきた。
覚悟を決めて振り返ったが、そこには誰もいない。
鏡に向き直ると、そこには自分の姿だけが映った。
しかし安心出来ない。
彼女は台所に行くと、体に塩を振りまいてから部屋に戻り、眠った。
翌朝、歯を磨く彼女の後ろには、あの女は映り込まなかった。
「姉ちゃん、俺も歯磨きするから寄って」
後から起きてきた弟に言われ、彼女は後ろに下がる。
寝ぼけ顔の弟は鏡の前に立つと、もしゃもしゃと歯を磨きはじめた。
鏡に映る弟と彼女の間に、あの女が立っていた。
(超-1 2008/「移動」より)



![世紀末オカルト学院 Volume. 4 【完全生産限定版】 [Blu-ray]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51JqEX-yE0L._SL160_.jpg)








コメント
コメントの投稿