2008年04月25日 23:17
九月の少し肌寒い夜、眠気に耐えきれず、少し早めに布団に潜った。
あっという間に眠りについたのだが、しばらくして不意に目が覚めた。
枕元の目覚まし時計を見ると午前二時。
溜息をひとつ落とし、何とはなしに足元を見た。
そこに、女がカーテンを背にして立っている。
ベージュのストッキング。
紺色のタイトスカート。
ベージュのブラウス。
くすんだ濃緑のジャンパー。
綺麗に切りそろえられた前髪が印象的な、セミロングのボブカット。
九十年代のトレンディドラマを思い起こさせるそのスタイルの、細部の質感まで捕らえることが出来る。
なのに、顔のパーツだけが表皮に溶け込むようにかき消えている。
その薄気味悪さに、思わず訳のわからない叫び声を上げながら、掛け布団を投げつけた。
掛け布団はカーテンにあたりながらそれに覆い被さり、一度空中にひっかかると、ゆっくりと畳に落ちた。
恐る恐るその掛け布団をめくったり、カーテンをめくったりしてみたが、女の姿は消えていた。
(超-1 2008/「顔」より)
あっという間に眠りについたのだが、しばらくして不意に目が覚めた。
枕元の目覚まし時計を見ると午前二時。
溜息をひとつ落とし、何とはなしに足元を見た。
そこに、女がカーテンを背にして立っている。
ベージュのストッキング。
紺色のタイトスカート。
ベージュのブラウス。
くすんだ濃緑のジャンパー。
綺麗に切りそろえられた前髪が印象的な、セミロングのボブカット。
九十年代のトレンディドラマを思い起こさせるそのスタイルの、細部の質感まで捕らえることが出来る。
なのに、顔のパーツだけが表皮に溶け込むようにかき消えている。
その薄気味悪さに、思わず訳のわからない叫び声を上げながら、掛け布団を投げつけた。
掛け布団はカーテンにあたりながらそれに覆い被さり、一度空中にひっかかると、ゆっくりと畳に落ちた。
恐る恐るその掛け布団をめくったり、カーテンをめくったりしてみたが、女の姿は消えていた。
(超-1 2008/「顔」より)






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