2008年04月29日 19:15
奈良に住む従兄弟の浩二君が、まだ小学校に入ったばかりの頃の話。
彼は近所に住む友達と仲良く手をつないで登校し、授業が終わると仲良く手をつないで家に帰ってきていた。
ある日、その友達が風邪で寝込んでしまい、登校時は彼のお母さんが付き添った。
しかし彼女は、下校時刻に所用が入ってしまい、彼を迎えに行くことが出来なくなった。
彼女の心配をよそに、彼はひとりで家まで帰ってきた。
偉いねぇ、と褒めると、彼が妙なことを言った。
「沖縄のお爺ちゃんが送ってくれてん」
校門を出た時、彼は呼び止められた。
そこには知らない男性が立っており、沖縄のお爺ちゃんだよ、と名乗った。
彼は何の疑問も抱かず、その男性と手をつないで歩いた。
道すがら、学校の先生や授業、クラスの友達のこと、家族のことなどを話した。
あのね、それでね、と続く彼の話を、男性はにっこり微笑みながら聞いていた。
そして玄関まで辿り着くと、男性はその前に立ち止まり、手を振って彼を見送ったのだという。
そこまで話して、彼は気になることがあった。
沖縄のお婆ちゃんの家には何度か遊びに行ったが、お爺ちゃんの姿を見たことがなかった。
「何でいつもおらんの?」
「遠いところに住んでいるんだよ」
と彼のお母さんは答えた。
現在中学生になった浩二君は、その時のことをもう憶えていない。
(超-1 2008/「祖父にまつわる話」より)
※せんべい猫より
この話は元々、4つのエピソードで構成されていましたが、登場人物が多く、体験者本人(私)を中心として構成されていた為に呼称や時系列が複雑になっていました。
また、冒頭を除く3つのエピソードについては、単独でも十分成立すると判断し、思い切って3つに分けました。
彼は近所に住む友達と仲良く手をつないで登校し、授業が終わると仲良く手をつないで家に帰ってきていた。
ある日、その友達が風邪で寝込んでしまい、登校時は彼のお母さんが付き添った。
しかし彼女は、下校時刻に所用が入ってしまい、彼を迎えに行くことが出来なくなった。
彼女の心配をよそに、彼はひとりで家まで帰ってきた。
偉いねぇ、と褒めると、彼が妙なことを言った。
「沖縄のお爺ちゃんが送ってくれてん」
校門を出た時、彼は呼び止められた。
そこには知らない男性が立っており、沖縄のお爺ちゃんだよ、と名乗った。
彼は何の疑問も抱かず、その男性と手をつないで歩いた。
道すがら、学校の先生や授業、クラスの友達のこと、家族のことなどを話した。
あのね、それでね、と続く彼の話を、男性はにっこり微笑みながら聞いていた。
そして玄関まで辿り着くと、男性はその前に立ち止まり、手を振って彼を見送ったのだという。
そこまで話して、彼は気になることがあった。
沖縄のお婆ちゃんの家には何度か遊びに行ったが、お爺ちゃんの姿を見たことがなかった。
「何でいつもおらんの?」
「遠いところに住んでいるんだよ」
と彼のお母さんは答えた。
現在中学生になった浩二君は、その時のことをもう憶えていない。
(超-1 2008/「祖父にまつわる話」より)
※せんべい猫より
この話は元々、4つのエピソードで構成されていましたが、登場人物が多く、体験者本人(私)を中心として構成されていた為に呼称や時系列が複雑になっていました。
また、冒頭を除く3つのエピソードについては、単独でも十分成立すると判断し、思い切って3つに分けました。




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