【リライト】真夜中の風呂

2008年04月06日 04:17

 静まりかえった深夜、風呂に入るのが好きだ。
 窓の外に見える星を見上げながら、湯船に浸かるのは生き甲斐と言っても過言ではない。

 その日も窓を開け、湯船に浸かった。
 すると、窓の外から、網戸をすり抜けて、黒い人影が入ってきた。
 影は徐々に姿がはっきりしてきた。
 それは二年前に亡くなった祖母の姿だった。

 祖母はそのまま、風呂場を突き抜けて消えていった。
 私の前を通り過ぎる時、顔はこちらを向いていたが、なぜか瞼を閉じていた。

 何でだ?
 自分の姿を顧みて、中腰のまま呆然としていた事に気づき、ちょっと恥ずかしくなった。

(超-1 2008/「真夜中の風呂」より)


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