2008年04月07日 01:53
小学生の頃、萩原さんは千葉の海浜公園に泳ぎに行った。
夏休みが終わりを迎える、八月の終わり頃だった。
腰まで浸かるくらいの浅瀬で遊び疲れ、岸に上がろうとした彼の体に、何かがまとわりついた。
海草でも絡みついたかと思ったが、何も見えない。
最初はふんわりとした感触だったが、徐々に重くなっていく。
何かに引っ張られているようだ。
それを振りほどくようにして、なんとか彼は岸に上がる事が出来た。
家に帰り、脱衣所で服を脱いだ時、彼はぎょっとした。
彼の腰に、どす黒い痣が付いている。
その形はまるで、指がない手のひらで、彼の腰の両側を掴んでいるように見えた。
痛みは全くなかった。
昼間の出来事を思い出し、彼は改めて戦慄を覚えた。
家族に相談しても埒があかず、医者の診察を受けたが、首を捻るだけだった。
その痣はそれから、一年ほど残り続けた。
それから徐々に薄くなり、いつしか綺麗さっぱり消えていた。
(超-1 2008/「痣」より)
夏休みが終わりを迎える、八月の終わり頃だった。
腰まで浸かるくらいの浅瀬で遊び疲れ、岸に上がろうとした彼の体に、何かがまとわりついた。
海草でも絡みついたかと思ったが、何も見えない。
最初はふんわりとした感触だったが、徐々に重くなっていく。
何かに引っ張られているようだ。
それを振りほどくようにして、なんとか彼は岸に上がる事が出来た。
家に帰り、脱衣所で服を脱いだ時、彼はぎょっとした。
彼の腰に、どす黒い痣が付いている。
その形はまるで、指がない手のひらで、彼の腰の両側を掴んでいるように見えた。
痛みは全くなかった。
昼間の出来事を思い出し、彼は改めて戦慄を覚えた。
家族に相談しても埒があかず、医者の診察を受けたが、首を捻るだけだった。
その痣はそれから、一年ほど残り続けた。
それから徐々に薄くなり、いつしか綺麗さっぱり消えていた。
(超-1 2008/「痣」より)




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